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営業案件の棚卸し方法見積提出済み・保留・失注・連絡不通を整理する

営業案件の棚卸しは、見積書と連絡履歴を照らし合わせ、今の状態と次の対応を決める作業です。最後の連絡が古いという理由だけで失注にせず、「相手に確認できたこと」と「まだ分からないこと」を分けます。まずは、見積を出した後の状況が分からない一件から始めてください。

新しい問い合わせへの対応や現場の仕事が重なると、以前の案件を見直す時間は後回しになります。案件一覧に「検討中」が並んでいても、すべてが同じ状態とは限りません。実際には、決裁待ち、計画延期、他社で決定、連絡不通が混ざっていることがあります。

この記事では、散らばった情報から現在の案件一覧を作り直す手順を整理します。連絡する順番の決め方は追客する案件の優先順位、整理した後の記録方法は営業案件管理表の項目と記録例で扱います。

営業案件の棚卸しで、最初に決めること

対象を「会社」ではなく「提案中の案件」で区切る

一社に複数の設備や工事を提案している場合、会社ごとに一行にすると、どの話が進んでいるか分からなくなります。同じ相手でも、予算や実施時期が別なら案件を分けます。

モデルケース(実例ではありません):同じ工場へ包装機の入れ替えと空調の更新を提案している場合です。包装機は今期の決裁待ちでも、空調は次年度に延期されているかもしれません。会社全体を「保留」とすると、包装機の確認まで止まります。

一方、同じ提案の数量変更や見積の修正は、原則として同じ案件の履歴に残します。修正版があるたびに新しい案件を作ると、案件数や見込金額を重ねて数える原因になります。

今回見直す範囲を決める

最初から過去の全案件を整理する必要はありません。「現在の一覧で進行中になっている案件」「提出済みの見積のうち結果を記録していない案件」など、確認したい範囲を選びます。

範囲外の案件は、失注や不要になったわけではありません。今回の整理対象外として、後から見直せるように残します。選んだ範囲と、いつ時点の確認かを書いておくと、未確認の案件を整理済みと取り違えずに済みます。

棚卸しは、履歴の照合から始める

見積・メール・商談メモを同じ案件につなぐ

まず確認するのは、見積番号と提出日、提案した内容、最後に相手と交わした連絡、約束した次回の対応です。メールの件名だけでは判断しにくい場合は、本文と添付した見積も確認します。

最新の見積が社内の保存場所にあることと、それが相手に届いていることは別です。修正版を作成しただけなのか、送付したのか、相手から受領の返事があったのかを分けて記録してください。

担当者のメモとメールが食い違っている場合も、都合のよい方を採用しません。「メールでは決裁待ち、後日の電話メモでは延期。延期時期は記録なし」のように、確認元と不足情報を残します。

記録がない部分を推測で埋めない

返事がない理由は、履歴を読んだだけでは分からないことがあります。「予算がないのだろう」「他社に決まったはず」と考えても、相手から確認できていなければ仮説です。

文例(記入用):

  • 確認できたこと:〇月〇日に見積を送付。受領の返事あり。
  • 未確認:社内での検討予定、比較している条件。
  • 仮説:担当者が社内説明のための資料を必要としている可能性。
  • 次の対応:連絡の約束と停止希望の有無を履歴で確認し、対応を決める。

送ったメールに返事がないだけなら、案件の状態は「状況不明」です。失注に変更する前に、確認できている事実と確認できていないことを切り分けます。

見積提出済み・保留・失注・連絡不通を分ける

「見積提出済み」は、自社で済ませた作業です。それだけでは現在の検討状況が分かりません。棚卸しでは、提出後に何が起きたかまで確認します。

分類は細かくしすぎず、次の対応が変わるところで分けます。

  • 検討中:相手が検討を継続していることを確認できている。
  • 保留:延期や条件待ちの理由を確認できている。
  • 失注・終了:他社決定や計画中止など、今回の提案が終わったことを確認できている。
  • 状況不明:連絡履歴だけでは、検討の継続や終了を判断できない。

連絡不通は、接触できていない状態です。相手が検討をやめたことを意味しません。また、保留理由が分かっていても、再確認する条件がなければ次の対応は決まりません。「予算確定後」「実施場所が決まった後」など、再開を考えるきっかけも残します。

五つの案件を整理すると、次の対応が変わる

以下はモデルケース(実例ではありません)。架空の設備販売会社が、提出済みの見積を見直した例です。

横に長い表は、左右にスクロールしてご覧ください。

案件履歴で確認できたこと現在の分類次の対応
A工場・包装機更新見積受領済み。来月の決裁後に返事をするとの連絡あり検討中・決裁待ち相手からの返答を待つ。内部の見直し日に返答の有無と過去の約束を確認し、次の対応を決める
A工場・空調更新予算見直しで延期。再開時期の記録なし保留延期の理由を残し、再確認できる時期を確認する
B社・検査装置導入相手から他社採用の連絡あり失注・終了理由と連絡内容を残し、進行中の一覧から外す
C社・搬送設備更新見積送付後の返事なし。受領確認の記録もなし状況不明送付先・到達状況・連絡履歴を確認してから初動を決める
D工場・既存設備改修仕様への質問を受領。社内回答待ち検討中・自社対応待ち技術担当へ回答予定を確認し、顧客への返答予定を決める

この例では、全件に同じ確認メールを送る必要はありません。A工場の包装機は約束した時期を守り、D工場は自社の回答を先に進めます。C社には、届いているかも確認できていない見積について、結論を求める連絡をしないよう注意します。

棚卸しの役割は、連絡する件数を増やすことではなく、それぞれの案件で必要な一手を見つけることです。

整理後は「再開・保留・終了」の扱いを残す

再開する案件には、誰が何をいつまでに行うかを入れます。顧客への連絡が必要な場合もあれば、社内で仕様や納期を確認する方が先の場合もあります。

保留案件には、理由と再確認条件を残します。相手が連絡を希望していない場合や、こちらから連絡しない約束をしている場合は、その条件を優先します。社内で一覧を見直す日を設定しても、その日が顧客への連絡日になるわけではありません。

終了した案件は、進行中の一覧から外しても、履歴まで削除しません。確認した終了理由、見積の版、相手との約束を残します。後日、別の相談が来たときに、どこまで話していたかを確認できるためです。記録の保存期間や権限は、自社の情報管理のルールに従います。

なお、失注したからといって自動的に掘り起こしの対象にはしません。連絡停止の希望がある案件は、再連絡の対象から除外します。以前の提案から時間が空いた案件への対応は、休眠顧客の掘り起こしで詳しく扱います。

最初の一件で、棚卸しを一周させる

着手するなら、見積を提出したことは分かるものの、その後の状態が曖昧な案件を一つ選びます。次の順番で進めてください。

  1. 同じ提案の見積書と連絡履歴を集める。
  2. 相手から最後に確認できた内容と日付を残す。
  3. 分からないことを「未確認」と書く。
  4. 現在の分類と、その根拠を決める。
  5. 次の作業・担当・期限、または保留・終了の理由を残す。

途中で止まった場所が、次の案件にも必要な項目です。最初から立派な一覧を作るより、一件を最後まで整理してから項目をそろえる方が、何を確認すべきか分かります。

完了の目安は、すべての案件に結論が出ることではありません。判断できない案件についても「何が足りないか」「誰が確認するか」が残れば、次の対応へ進めます。

見積後の案件が混ざっているなら、整理の進め方から相談できます

セコンドデスクでは、現在、営業案件の整理や管理の進め方についてご相談を受けています。見積後・商談後の継続的な追客支援は提供準備中です。

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案件の棚卸しの進め方を相談する

参考情報・この記事について

本記事の手順・判断表は、実務で検討するための編集上の提案です。モデルケースと文例は実在の顧客や導入実績を示すものではありません。

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